INWATER Collection
INWATER|ガラスと銀、失透から生まれるかたち
澄みとくぐもりが描く、水の記憶
柔らかな水のゆらぎに着想を得た、INWATERジュエリーコレクション。水は静かな流れの中で澄み、ときにわずかに濁りながら、形を定めることなく移ろっていきます。
その様相からインスピレーションを得た淡いブルーのグラデーション。澄んだ層と、くぐもりを含んだ層が重なり合うことで、泡肌のような表情をたたえるGleichenia独自のテクスチャです。
失透という現象 Devitrification
INWATERは、ガラスという素材をあらためて見つめ直すことから始まりました。透明であることを前提に用いられてきたガラスの、別の可能性を探ること。ガラスと空気の体積、炉の温度・時間。その組み合わせについて実験を重ねた末に辿り着いたのが、「失透(デビトリフィケーション)」という現象です。
水の中のようなテクスチャ
INWATERジュエリーの始まりは、制作の途中でふいに出会った現象でした。工程のなかで生じた予期せぬ変化――いわば「失敗」ともいえる出来事がきっかけです。
それまで見たことのなかった、マーブル状の層と透明なガラスの重なり。その偶然の表情は、私たちにとって喜びを伴う発見でした。
INWATERは、こうした経験を手がかりに、ガラスという素材をあらためて見つめ直すことから展開していきました。透明であることを前提に用いられてきたガラスの、別の可能性を探ること。ガラスと空気の体積、炉の温度と時間。その組み合わせについて実験を重ねた末に辿り着いたのが、「失透(デビトリフィケーション)」という現象です。
通常、ガラス制作において透明度を失うこと(失透)は、避けられるべき変化とされています。しかしINWATERは、あえてこのプロセスをデザインの核心に取り入れました。水面のようにゆらめく透明感と、淡いくぐもりが重なり合い、静けさと奥行きを感じさせるテクスチャが生まれます。熱と時間がつくる揺らぎは一点ごとに異なり、ふたつとして同じものは生まれません。
試行錯誤を重ねながら工程を繰り返すことで、偶然の産物だったこの質感は、ガラス本来の強度を保ったまま安定して現れるようになり、やがてGleichenia独自のテクスチャとして定着していきました。
透明と不透明という分かちがたい二つの表情は、重なり合うことで潤みを帯びた奥行きを生み出します。光を含んだ層は、肌がわずかに透けて見えることで身体に静かに馴染み、その人らしさの輪郭をそっと引き立てます。ジュエリーが外側にあるのではなく、その人自身の「水の中」にあるような感覚をもたらします。
水が形を持たず、姿を変えながら存在するように。INWATERコレクションは、肌がうっすら透け見えることでジュエリーが身につける人の体の一部、まるで水の中のように柔らかな存在となるように想いを馳せています。